「エレベーターピッチ」はご存知でしょうか。
シリコンバレー発の短時間話術であり、この技術を身に付ければあなたのプレゼン力の幅を広げることができます。
ここでは、エレベーターピッチの特徴や身に付け方をご紹介していきます。
概要
エレベーターピッチとは、アメリカのシリコンバレーで生まれた最先端の話術です。
その名の通りエレベーターに乗り込んでいる15秒~30秒の間に相手を引きつけ自分を売り込むという超短時間のプレゼンテクニックであり、シビアなアメリカのビジネスシーンでは、必須な考え方として浸透し始めています。
特に合理的なビジネスが重視されるベンチャー企業では、「15秒~30秒の間に意見を簡潔にまとめられない人間には成功はない」と考えられているほどです。
エレベーターピッチを身に付けるためには、まず「GTCメモ」を作ります。
G(goal=自分の目的)
T(target=相手が得たいもの)
C(connect=GとTの2つをつなぐアプローチ)
を意味します。これに自分の状況を当てはめていきます。
例えば、あなたが車のセールスマンであり、相手となるお客が女性であれば、GTCメモは以下のようなイメージになります。
G……車を売りたい
T……独身女性向けの車が欲しい
C……可愛いデザインで女性にも人気の車、サイズが小さくて買い物し易い、維持費が安く若くても負担にならない、有名女優の○○さんも愛車にしている、など
なお、Tは独身女性向けの車が欲しい、ママ向けの車が欲しい、おばあさん向けの車が欲しいなど、相手がどういった女性なのかで異なります。
このため、Tが何になるかを事前にしっかりと分析することが大切です。Tを誤ってしまうとGTCメモの意味が無くなります。
GTCメモが完成したら、メモをもとにトークを組み立てていきます。前述した女性に車をセールスする状況であれば、以下のようなトークに仕上げていきます。
フック……「若い女性におすすめの車がありますが、ご覧になりますか」
アプローチ……「可愛いデザインで女性にも人気の車です。サイズが小さため女性でも扱い易く、維持費が安いので安心です。」
クロージング……「今月は○万円引きキャンペーンもやっておりますので、お早めにご連絡ください。」
アプローチの部分はGTCメモのCの内容のうち、強いものを3つ程度選んで構成していきます。時間がある場合は、更に詳細な説明を入れて相手の関心を引きます。
実際にエレベーターの中でエレベーターピッチを用いてプレゼンを行う機会は、日本では余り無いかもしれません。
ですが、エレベーターピッチを身に付けることで、“要点を簡潔に纏める力”と“考えをはっきりと簡潔に伝える力”を得ることができます。
このため、商談中の切り替えしなども上手くなりますし、上司や部下への伝達や指示の精度も上がるでしょう。
またビジネスの場だけでなく、プライベートでのコミュニケーション力も上がりますので、人間関係にもプラスとなってくれるはずです。
エレベーターピッチを身に付けることで、あなたの話術やコミュニケーション力がさらに豊かになり、より多くのビジネスチャンスを獲得できるかもしれません。
ぜひこの機会にエレベーターピッチを身に付けてみてはいかがでしょうか。