一流のマーケターは消費者の購買意欲を巧みに掻き立てて商品を買わせています。
適当なキャッチコピーと広告では、このようなことはできません。
数ある商品の中で自社のものを買わせるための、ある鉄則があるようです。
概要
ほとんどの業界において、他社競合がいないということはないでしょう。マーケティングにおける失敗とは、顧客に「他の商品と一緒でしょう?」と思われてしまうことです。
大切なことは、「ウチの商品は他とは違う!」ということを理解させること。素人の目線からでも差別点がしっかりと分かることで、「欲しいかも」という購買意欲をくすぐることができます。
「ダイソン」という企業のことは多くの方が知っているはず。販売されている商品の中でも特に異彩を放っていたものが掃除機と扇風機です。
前者は「吸引力が変わらない」ということをウリにし、後者は「羽根がない」ということが特徴的でした。これらはほとんどの方がテレビCMや広告などで見たことがあるでしょう。これこそが一流マーケターの手腕です。
どちらも大ヒットした商品です。しかし、単にスペックがあっただけではそれほど売上は出なかったでしょう。
多くの大手メーカーが参入している激戦区の業界の中で「こんな特徴があるのはウチだけ!」ということを巧みに売り出したからこその成果でもあります。
マーケティングにおいて、他社との差別化を図ることが大切です。しかし、そのアピールポイントが消費者に嬉しいものでなければなりません。それを掴むためには、以下のような要素が重要になります。
特定の商品にたいして顧客がどう思っているかを理解するだけでは足りません。ブランドや業界全体、果ては経済などトータルの心理を理解することが求められます。
インサイトとは、消費者自身が気付いていない、もしくは直視したくない隠された真実のことを指します。
たとえば、ゲームが趣味の人にゲーム機を売っても売上は出ます。しかし、本来ゲームに興味がなかった人の購買意欲を掻き立てて買わせることができれば、さらに収益はアップするはずです。
この時に大切な要素がインサイト。一流のマーケターは潜在的なニーズを察知した上で広告を展開します。そして、上記のように興味がなかった相手にも「これ、欲しいな」と思わせます。
一流のマーケターが皆ニーズを正確に察知しているかと言えば、それはNOです。実際には、顧客とより直接的な関係を築いている営業のほうが精通している場合が多いようです。そこで大切なのは、そのような彼らとのコミュニケーションでしょう。
実際に知り合った人々がどのようなことを考えていたのか。それをヒアリングし、その奥に隠された顕在的なニーズやインサイトなどを読み取ります。
マーケティングに大切なことは他社との差別化です。いかに消費者にとって嬉しいアピールポイントを作り出して売り込むかが一流とそれ以外の差になるでしょう。