コンサルが新卒・転職者に求める3つの能力。バリュー(VALUE)追求

経営や戦略、ITなど、一口にコンサルと言ってもさまざまな種類があります。

しかし、どのような場でも求められている根本的な能力は変わりません。新卒や転職者に求められているスキルの内1つが、「バリューを追求する力」です。

「何にバリューがあるのか?」という問いに明確な答えはない

バリューはとても捉えにくいものです。「価値観」という言葉があるぐらいですから、何に価値があるかは各人が判断します。ある人が「これは良いものだ!」と言っても、別のある人は「こんなものに意味はない」と一蹴してしまうかもしれません。

バリューの変化が激しいからこそコンサルが必要とされる

特に現代はバリューの変化スピードが著しいことも厄介です。大昔は一生同じボロ釣り竿で同じ魚を釣っていれば漁師として生きることができました。しかし、現在の産業はそう簡単にはいきません。技術の進歩が圧倒的に早いためです。

特に顕著なものはIT業界です。十数年前は誰もが使っていたガラケーですが、今はスマホに取って代わられほとんど使われていません。このような捉えがたいバリューを察知し、顧客に提供していくことがコンサルに求められることです。

「バリューを追求する」という3つの意味

一口に「価値を求めろ」と言っても漠然としていて意味が分からない方が多いはず。まだ抽象的な話ではありますが、言葉の意味を細分化すると以下のようになります。具体的にどのようなアプローチを取っていくかは各企業、各人材の腕の見せ所でしょう。

マーケットや消費者の動きを観察

たとえば、今になって「ガラケーのサービスを展開しよう」と提案しても、誰からも見向きされません。それよりはスマホサービスのほうがずっと価値があります。流行や潜在的ニーズを察知して、バリューを生み出せそうなものを探し出します。

「他の人が嬉しいもの」を提供

新人が勘違いしがちですが、「自分にとってバリューがある」では意味がありません。これは上述したように、価値観は人によって違うためです。会社においても同様で、コンサルは常に「顧客にとってバリューがある」ものを提供することが求められます。

あらゆる視線を持ち、価値観を合わせる

上記のような顧客本位のソリューションを提供するには、自分本位でいては成功しません。時には思想そのものを流動的に変えていくことあるでしょう。そのためには、顧客や市場、消費者などあらゆる視線から考える力を付ける必要があります。

コンサルにはバリューを追求する力が求められます。他の能力とくらべて強調されているのは、価値は各人が主観的に判断するもので、目まぐるしく変化し非常に捉えにくいものだからです。

そのため、追求した先に1つの答えが出てくることはないでしょう。顧客や時期によって思想を変え、臨機応変に対応しなければなりません。その難しさこそが新卒・転職者の陥りがちなポイントでもあり、コンサルのやりがいでもあります。

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