転職するとき履歴書に書く学歴と職務経歴。
「どちらの方が重要なのか」という議論がたびたびされるようです。
現代の日本で、大学を卒業したての学生がすぐに活躍することはほとんどありません。そのため、企業は学歴よりも職務経歴を重視する傾向が見られます。
とくに40代、50代と年齢を重ねていくごとに顕著になります。それぐらいの年齢になると、ほとんどの企業によって「○○大学を卒業した」ということは些細な問題にすぎないためです。
学歴はかならずしも転職に不用とはかぎりません。
実際に、企業の4割以上は大卒以上のみ応募可と条件を出しているようです。
このような会社が多い業種は1番が総合商社、次に金融や保険、教育、コンサルティングと続きます。
これらはどれも高い論理的思考力や問題解決力が必要なものです。身につけた技術だけではなく地頭力も必要なため、それらを大学のレベルで判断しているのでしょう。
人材に何を求めているかは業種によって大きく異なります。たとえば、大手メーカーでは語学力の重要度が他の企業よりも高いと言われています。小売や外食、旅行、レジャーなどは外見や第一印象、熱意、ポテンシャルを重視します。
他にも、金融は実績、建築や不動産、医療、介護などは資格と言われています。このような傾向をしっかり把握した上で転職にチャレンジすることが成功の秘訣となるでしょう。
転職活動では職務経歴が重視されますが、だからと言って履歴書の欄を適当に書いて良いわけではありません。採用担当者が目にしたときに「常識がない」と思われてしまっては、どのような実績を持っていたとしても意味がなくなってしまいます。
これは面接でも同じことでしょう。どちらの内容を答えられたとしても、ベストな回答ができるよう準備は欠かせません。
実のところ、採用担当者がもっとも見ている部分はそこでしっかりと答えられる常識やコミュニケーション能力、熱意でもあります。
基本的に、転職のときは学歴よりも社会人としての実績のほうが重視されます。しかし、業種によってはかならずしもそうとはかぎらない部分もあるようです。どちらにせよ、履歴書には2つともていねいに書き、面接でベストな回答ができるよう準備する必要があるでしょう。