どのような業界でも文章力は大切です。
画期的な企画を立てても、「企画書の内容が分かりにくい」と言われて却下されてしまった方は少なくありません。
もっとも手っ取り早く効果のある改善法は、書き出しを工夫することです。
概要
最初の一文は40文字以内にしてみましょう。これは読み手に主張を分かりやすく伝えるためです。もちろん書く内容などによって異なる部分ではありますが、1つの目安としては役立つ数値です。
また、主張を分かりやすく書くことも大切です。どんなに短くても、何を言いたいのか分からなければ意味がありません。特に気を付けたいものが比喩などの文学的表現。ビジネス文書には、これらの技法は一切不要です。
ファーストセンテンスの書き方次第で読み手の興味が一気に変わります。とにかく簡潔で分かりやすい文章を心掛けましょう。
書き出しにはある種のパターンがあります。よく「最初の一文をどう書けば良いのか分からない」という方がいますが、以下のようなパターンから選んで当てはめるだけでOKです。これだけで文章作成がぐっと早くなり、内容も分かりやすくなるでしょう。
ビジネス文書においてもっとも無難なパターンです。このような書き方をPREP法と呼び、以下のように分かりやすい文章構造になることが特徴です。
・POINT:導入(結論)
・REASON:理由
・EXAMPLE:具体例
・POINT:結論
「PREP法というテクニックをご存知ですか?」が一例。「このことについて、これから話しますよ」という意思表示になります。そのため、ここで問うものはメインテーマに沿ったものである必要があります。
分かりにくい用語をテーマにする時は、その説明から入ることもあります。「PREP法は結論から書き出す技法です」など。
これらの書き方は、それぞれメリットとデメリットがあります。結論を先に書いて難しい用語の説明がおろそかになってはいけませんし、説明ばかりで主張が見えないことも困りものです。書く内容を十分に考えて、もっとも適したものを使いましょう。
テンポ良く読めることも文章力の1つです。全ての文章が「私は~です」「彼は~です」という形では、確かに文法は守られているものの、ガチガチ過ぎてかえって読みにくくなります。
流れるように読ませるためには、適度に崩すことも大切です。「ビジネスにおいて大切な文章力。結論から書き出すPREP法を用いることで、簡単に分かりやすい文章が書けるようになります」など、体言止めを取り入れることがコツです。
ただし、使い過ぎには注意です。あくまでも1つのアクセントとして取り入れるようにしましょう。
ビジネスパーソンなら誰でも必要となる文章力。できることはたくさんありますが、最初に行いたいことは書き出しを工夫することです。全体を改善するよりもずっと簡単に、分かりやすい文章が書けるようになるはずです。