「EQ」とは心の知能指数とも言われ、感情をコントロールする能力を指します。
ビジネスで成功する人は感情のコントロール能力に優れていることから注目され、近年ではIQ(知能指数)よりも重要視されるようになっていると言われています。
今回はEQの概念や数値が高いとどうなるのかについてまとめました。
アメリカは成果市場主義でだと言われます。かつては学歴が高く、IQ(Intelligence Quotient)が高い人ほどビジネスでも成功すると言う風潮がありました。しかし、実際にはIQが高くてもビジネスに失敗する人は存在し、さまざまな矛盾も生み出していました。
そこで、ビジネスに成功している人の行動パターンなどに着目し、新たな指標として誕生したのがEQ(Emotional Intelligence Quotient)です。これはビジネスに成功している人は対人関係が良好な場合が多く、感情のコントロールにも優れているケースが多かったためです。
EQには「感情をコントロールする」ことだけではなく、「相手の感情を察する」「情報を管理する能力」も含まれています。EQが高ければ社内の人材だけでなく、クライアントとのコミュニケーションにも優れ、高いパフォーマンスを発揮できるのです。
このEQ理論は世界トップクラスの多くの企業に支持され始めています。日本でも新人教育や社員教育に取り入れているケースが珍しくなくなっているのです。
EQの高さは、感情の制御能力だけでなく会話の内容にも現れます。例えば部下が失敗をした時に、部下を怒って解決策を提示しない上司はEQが低いと認定されるのです。逆に怒りの言葉を飲み込んで失敗の原因究明や再発防止策を指示し、冷静に諭す上司はEQが高いと言えます。
またEQが高い場合は、クライアントに理不尽な要求を突き付けられた時でも有効です。理路整然と反論するだけでなく、一旦持ち帰って相手に冷静になってもらうだけの時間を用意するなど会話のタイミングを読みながら最適解を探っていくことができるのです。
ただ感情を飲み込んで我慢するだけでは、EQの高さにつながらないこともあります。失敗をしてもしっかりと結果を受け止め、改善につなげられることもEQが高い根拠になります。感情の前向きさやモチベーションを保つ上でも、重要な指標にもなるのです。
EQは感情や情報を適切にコントロールする能力を表しています。EQの高さがビジネス能力の高さと直結する場合もあるため、多くの企業でEQを意識した教育やさまざまなテストを取り入れています。
EQの向上がビジネスチャンスの拡大や、成功のために必要不可欠だという認識が広まりつつあるからです。ストレスに対する耐性やモチベーションの維持などにも大きく関わるからこそ、理論を学び実践することが大きなプラスになるのです。