デキる人ほど手を抜いている? 正しく手を抜く手順とバッファ管理

一流のビジネスパーソンは、ハードな仕事生活の中であえて「手を抜く」ことで業務効率を高め、成果を出していくものです。手を抜きながら業務効率をアップさせるにはどうすれば良いのでしょうか。具体的なアイデアをご紹介します。

ルーチンワーク部分で手を抜く

世の中に存在するほとんどの仕事は、業務の約9割が同じことの繰り返しすなわち「ルーチンワーク」であり、残りの約1割がランダムに頭を使って対応する業務だと言われています。デキる人はこれらのルーチンワークを熟練することで手を抜けるようになっています。

例えば、電話でのアポイントメント。新人の頃は、受話器に手を掛ける前に、「何を伝え何を聞くかを台本としてノートにまとめる」「相手の名前や部署を再確認」「聞き漏らしのないようにメモを準備」などなど入念な準備をしていたかと思います。それがいつのまにか、そんな準備をしなくとも直ぐに受話器に手が行きアポイントメントを取れるようになっていったはずです。

一流のビジネスパーソンは、同じようにルーチン化できるさまざまなタスクに対して熟練することで、手を抜いても対応できるレベルに仕上げています。そうして生まれた余力で、別のタスクに力を注ぎ、トータルの作業効率をアップさせているのです

できない仕事はやらない

誰しも「できる仕事」と「できない仕事」というものがあります。

一流のビジネスパーソンは、「できない仕事は始めからやらない(手を抜く)」決断をします。どういうことかと言うと、例えば営業マンとして敏腕な人物がもし急に技術職や経理職など専門性の高い仕事に回されたら、いずれできるようになるかもしれませんが、最初業務効率が一気に落ちますよね。これは極端な例ではあるものの、日常の細かなことであっても、自分できる仕事とできない仕事というのは分かれるかと思います。

そういったできない仕事はあえて拒否し、自分のできる仕事を優先して行う――これも業務効率をアップさせるためには大切な考え方です。

「バッファ管理」が大切

「バッファ管理」が大切「バッファ」というのは「もしもの時のための余裕や予備」を意味します。そのバッファをマネジメントするのがバッファ管理です。例えばタスクAに本来1時間かかる見込みのところを、20分バッファを持たせ1時間20分の見込みで対応するスケジュールを組みます。同様にタスクBやタスクCにもバッファを持たせ組み立てていきます。

仕事というのは意図しない事態が発生するのが常です。バッファ管理を取り入れないと、タスクが圧迫して手が回らなくなり、結果として業務効率ダウンにつながります。バッファ管理を取り入れ「常に手を抜ける状況を作っておくこと」が、トータルで考えると業務効率アップにつながるのです。

タスクを破たんさせないために、仕事に熱心で「なんでもやります」となりがちな人こそバッファ管理を取り入れるのが大切です。がむしゃらに仕事をするだけでなく、時には手を抜いて対応できる状況に舵取りする力も必要になってきます。頑張っているけれどなかなか効率が上がらないという方は、上手に手を抜くということについて考えてみることをおすすめします。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう