記憶力はビジネスパーソンの基礎能力だと言われています。
しかし、本当にできる人こそそのことを意識しません。情報の引き出しは脳に頼るよりもっと簡単な方法があるためです。
実は、「記憶力を養おう」という考え方は非効率的です。もともと、物事を覚えていられる容量は人によってそれほど変わらないためです。また、年齢を重ねるとともにその能力は落ちていくとも言われています。そのような中、1度に覚えられる量を増やすことは無駄な努力になりやすいでしょう。
また、脳に頼るということはとても不確かなことです。簡単なことでもど忘れしてしう、数字が1つずつズレてしまうなどはよくあること。そのため、一流のビジネスパーソンは、大事なものほど頭で覚えることはしません。
できる人は最初から「頭の中で覚えておこう」と考えず、ツールにすべて任せてしまっています。
これにより、上記のような忘れや覚え間違いなどを避けられます。
また、情報を引き出す苦労がなくなるため、考えることにより集中できるようにもなります。
頭に頼らないということは意外と難しいことです。たとえば、何か仕事を頼まれて「この後すぐにやろう」などと思うと、「わざわざメモしなくて良いや」と記録を怠ってしまうためです。結局この後頼まれごとを忘れてしまい、評価を下げることになりかねません。
大切なことは何でもすぐにメモしてしまうことです。たとえ簡単ことでも逐一記録することこそ、本当の意味で「記憶力に頼らない」ということになります。
メモを取れない環境はできるだけ作るべきではありません。そのようなシチュエーションではどうしても頭に頼らざるを得ないためです。そのため、ツールは肌身離さず持ち歩きましょう。
記録するツールはいつでもすぐにメモと確認さえできれば、紙媒体でも情報端末でも構いません。どちらにおいても大切なことは、情報が他人に漏れることがないよう気をつけることです。情報漏洩が問題になっている近年、1つの不注意で取り返しのつかないことにつながる恐れがあります。
たとえば、スケジュール帳なら大きめのサイズのものを使って落としにくくする、スマホを使うならセキュリティソフトを入れるなどの対策はかならずしましょう。
出来るビジネスパーソンほど記憶力に頼りません。彼らは大切なことはすべてツールに覚えさせています。どのようなことでもすぐにメモする習慣をつけることで、仕事の漏れがなくなることでしょう。