組織を統率にクレド(Credo)が必要な3つの理由

クレド(Credo)とは信条や志という言葉に由来します。

ビジネスの場においては、企業の基盤となる価値観や行動規範を簡潔に記した文言を指すことがほとんどです。

実は、これが組織を統率するために大切なツールだと言われています。

大手企業でも、文章を記したカードなどを全スタッフに携帯させ、朝会で読み上げさせることがあるようです。

一見体育会系のような方法にも思えますが、実は統率力をアップさせるための明確な根拠があります。

志の共有によって社員のパフォーマンスがアップ

クレドに記すものはけっして細かいルールなどではありません。企業のもっとも根幹にある志とも呼べるものです。マニュアルと大きく違うことは、意思決定や行動の指針になるものの、けっしてそれ「ありき」にはならないということです。実際に、大手のホテル会社では志の共有によって付加価値の高いサービスをスタッフ自ら生み出し続けています。

小さな紙で何千人もの社員に伝えられる

経営層と社員の距離が近い中小企業ならまだしも、何千人ものスタッフを抱えて全国に展開しているような大企業では社長の想いが細部にまで届きません。この状態が続くと、考え方や行動にすれ違いが発生し、やがては内部分裂にまで発展してしまいます。

クレドを用いることで、たとえば田舎の支部にいるアルバイトなどとも簡単に考え方を共有できます。大規模な投資を必要とせず、1枚のカードを発行するだけで実現できるという手軽さも魅力です。

脳の構造を利用したミーティングを実施できる

shutterstock_409047922クレドは単なる唱和だけでなく、併せてミーティングすることが推奨されています。本来、道徳や価値観というものは人間の脳の中でも特に書き換わりにくい部分です。

しかし、意見や感想などを用いて話し合い共有することで、フィードバック効果が得られて学習能力が飛躍的に向上すると言われています。

実際に、国内の企業でクレドを導入した約8割が効果を実感しているという調査結果があるようです。これは単に「価値観を分かち合えた」というものではなく、社員や顧客満足度の向上にもつながっています。

クレドは経営層と社員が価値観を共有し、組織の統率力をアップさせるためにとても有効なツールです。日本国内で導入しているところはあまり多くはありません。しかし、実際は脳の働きにもアプローチしている合理的な方法です。「社員がそれぞれ違う方向を見ているな」と感じたら導入してみると改善するかもしれません。

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