ビジネスパーソンならほとんどの方が利用しているであろうクリーニング屋。
それなのに、さまざまなサービスが展開されていることはあまり知られていません。
衣服の健康を保つためにも、そのようなサービスを使い倒し、また適切な利用を心掛けましょう。
概要
どこのクリーニング屋でも存在し、多くの方が理解していないものがドライクリーニング。これは通常のクリーニングと違って、水を使わない方法を指します。使用されているのは石油系の溶剤やパークロロエチレンなどの液体で、品物によって微妙に違います。
ドライクリーニングのメリットは、繊維を傷めにくいことです。たとえば綿や絹などは水に浸すと膨らみ、型崩れや縮みの原因になってしまいます。また、羊毛やカシミヤなどの高級生地も、水の中で繊維が絡まって縮んでしまいます。
水を使わない方法なら、このような心配はありません。また、色落ちもしにくくなります。
石油系の溶剤を使っていることから、プリントの柄や装飾の接着剤などが落ちてしまう恐れがあります。また、油性の汚れはよく落ちるものの、汗などの水溶性の汚れは弾いて落ちにくいようです。
冬にしか使わないコートをずっとクローゼットにしまっておくと、カビ臭くなってしまいますし、虫に食われてしまうことがあります。防虫剤などを使って対策をするのも良いですが、それよりもクリーニング屋に預けてしまったほうが確実です。
大手の店舗では、季節もの衣類をシーズンまで預かってくれるというサービスを展開しています。
値段はまちまちで、10点の詰め放題で8,000円~20,000円ぐらいが相場のようです。虫食いで買い直すリスクがなくなると考えれば、けっして高いものではないでしょう。
クリーニング屋をより快適に利用するには、以下のような注意点を守りましょう。どちらもちょっとした一手間で実践できることです。
クリーニングをしている途中でボタンが割れてしまうことがあります。特に高級ながらも脆い貝ボタンは注意したいところ。預ける時に告げておくことで、より丁寧に扱ってもらえるようになります。
クリーニング後はどこの店舗も衣服をビニール袋に入れます。「面倒くさいから」と言ってそのままクローゼットに吊るしてしまう方が多いようですが、これはNGです。
ビニール袋に包まれていることで熱気や湿気がこもって、カビが発生することがあるためです。また、窒素ガスが発生して変色を起こすことも。受け取ったらしっかりと袋から出してから吊るすようにしましょう。
スーツを着ている以上、ほとんどの方がクリーニング屋のお世話になるはず。サービスを隅から隅まで熟知し、また正しい使い方を覚えることで、いつでも清潔な衣服を着られるようにしましょう。