ビジネスパーソンに財務知識が必要な理由

ビジネスパーソンは、役職が上がるほど高度なスキルを要求されるようになります。

リーダーシップマネジメント力などはその代表でしょう。

しかし、これらは後輩を持つ、チームリーダーになるなど、段階を踏んで成長できるものです。

中には、下っ端時代ではまったく要求されなかったスキルを、あるボーダーを超えた途端にフル活用しなければならないこともあります。それが財務知識です。

ビジネスパーソンでも間違えやすい、会計と財務の違い

会計と財務を間違えて覚えてしまう方が後を絶ちません。これら2つは、それぞれ次のような意味を持っています。

会計:お金の計算や記録などの管理全般

財務:資金繰りや投資など、お金の「流れ」を生みだすこと

会計の中にも「財務会計」という名称や「財務諸表」という書類が使われることから、混乱しがちです。会社によっては同じ部署で処理を行っていることがあるかもしれませんが、本来は別もののため注意しましょう。

知識を付けずに財務はできない3つの理由

上述のとおり、財務はお金の流れを作り出す役割を担っています。このような仕事は、管理職などの役職になった瞬間、いきなり任されることがあります。財務知識なくして、お金の制御はできません。その理由は以下のとおりです。

お金にはかぎりがあるから

当たり前のことですが、頭で理解することと、そのことを踏まえて適切な判断ができることはまったくの別です。かぎられたリソースをどのように運用していけば良いかは、知識として身に付けなければなりません。

お金の動きにはタイムラグがあるから

会社のような大きな組織では、お金を動かすのに時間が掛かります。特に中小企業において、売上自体は好調なのに手持ちに現金がなく借金が返せないという状況に陥ることが多々あります。これは「黒字倒産」と呼ばれるものです。

場当たり的な運営をしていればこのような自体に陥るかもしれません。知識を持ち、しっかりと計画を立てて運用する必要があります。

お金を動かすのはリスクがあるから

たとえば、とある事業に大量の投資をして何の成果も得られなかったら、その会社は致命傷を負うでしょう。このように、財務にはリスクが付きものです。それぞれのアクションにどのような危険性があるのかは、経験してから知るのでは遅過ぎます。

経験がしにくいからこそ、財務知識は資格で身に付ける

経験に勝るものはないとは言いますが、実際に未熟なまま財務を経験して会社を潰すことは現実的ではありません。必要となる立場になる前に、ぜひとも自分で知識を蓄えておきたいものです。

もっとも簡単な方法は、資格を取ることでしょう。MBAなどの財務を扱っているところで学べば、自力で勉強するよりもずっと体系的に身に付けることができます。

財務は会社の末端で働いている間はまったく意識しない領域です。しかし、順調に昇進を続けていけば、かならずどこかで必要になるでしょう。

厄介な点は、それまでまったく勉強しない可能性が高いということ。いつその時が来ても大丈夫なよう、今から少しずつでも学習を進めていきましょう。

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