「英語さえできれば仕事はもらえる」はもはや過去の話です。今語学を頑張って勉強している方は、本当にそれが役立つかを再確認してみましょう。
「外資系の会社に入りたて」など緊急を要するわけでなければ、もっと他のスキルを中心に学んだほうが効果的である可能性があります。
そもそも、「英語さえできれば大丈夫な仕事」は存在しません。活用度の高い翻訳や語学教師などでさえも、それぞれ高い文章力やコミュニケーション能力などが必要とされます。
英語はあくまでも「ビジネスツール」であり、それ自体は「商品」にならないということです。ビジネスパーソンとしての「バリュー」は語学力以外で見出す必要があります。
また、「英語が話せる」というボーダーはかなり高めです。外資系の会社などは、「TOEICのスコアが900点以上なければ話にならない」とするところも。「英語が話せるだけ」の人材は、場所によっては「英語すら話せない」と捉えられるかもしれません。
そこまでのスキルを養うためには膨大な時間が掛かります。それまで無価値な人材でいては、昇進や昇給が大幅に遅れてしまうでしょう。それよりも、業務ですぐに使える能力から身に付けたほうがずっと良いはずです。
ビジネスパーソンとして何より大切なものは専門知識です。IT業界にいるならITの、建築業界にいるなら建築のということです。
それ以外にも、次のようなスキルを身に付けているとさらなる活躍が期待できます。これらはどのようなビジネスパーソンでも役に立つ汎用性がありながら、理解が深まれば経営者としての視点も身に付くものです。
・会計
・財務
・法律
・IT
これらを勉強する時は、MBAやUSCPAなど海外の資格を取ることがおすすめです。体系的に分野を学びながら、英語の力もいっしょに養われるためです。
グローバルな会社を目指す場合でも、専門知識を身に付けることから始めましょう。最新の技術が日本語で広まるということはありません。論文でも何でも、ほとんどの場合が英語で書かれているはず。
つまり、専門性を極めるということは、そのまま英語力の向上につながります。
実際に、外資系の企業に所属している中で「当時は英語がまったくできなかった」という方は少なくありません。彼らは基本的に、業務をこなしているうちに自然とできるようになっています。
そのことは経営層も分かっており、英語を話せる「だけ」の人材は採用していません。それよりも専門知識に秀でた人材のほうが、遥かに伸びしろがあります。
英語は話せるに越したことはありませんしかし、「ありき」の考え方は止めましょう。企業はそれよりも、大きなバリューを生みだす専門知識と、会計や財務など経営者視点が持てる汎用知識を求めています。
これらを突き詰めれば、自然と語学力も身に付きます。今の勉強が無駄になってしまわないか、もう1度学習プランを見直してみましょう。