部下がかしこまったと思ったら、突然「会社辞めます」と言われることはごく稀にあることです。
このときの対応の仕方で、彼の行く末や自社の成長、自分自身の評価などさまざまな影響が現れるでしょう。
「辞める」と言った部下にたいしてどのような態度を取ったかは、知らずのうちに周囲に共有されていることがあります。「どうせ辞める人間だからどう扱っても良い」とはけっしてならないため対応には気をつけたいところです。
強く問いつめるような行為は圧迫感を与えてしまうほか、本音を聞き出せなくなるためNGです。他にも、本当に辞めることが決まった後に急に冷たくすることも控えましょう。
突然「辞めます」と言われたらほとんどの方は驚いてしまうはず。しかし、無理にそれを隠す必要はないでしょう。部下を萎縮させないためにも素直な反応を返し、以下の3つのことを実践してみましょう。
上司が取るべき行動はまず相談を持ちかけてきた相手の本心を聞く姿勢を見せることです。相手の言葉を遮ったり否定したりすることはNGです。話が落ち着いたところで質問していき、会社への不満を正確に把握しましょう。
頭ごなしに「辞めるな」と言うことは意味がありません。引き止めたいなら、まずは不満を抱いている部分を解決することが重要です。待遇や仕事内容などは、1人だけでなく他の社員も抱いているところかもしれません。
ときには退職の意思がまだ固まりきっておらず、思いとどまってくれるかもしれないケースがあります。
そのときによくある失敗が「お前のような奴、他のところに行ってもやっていけないぞ」といったようなネガティブな言葉を書けることです。
社外にたいして不安を抱くよりも先に、今の会社にたいして反感を抱かせます。
引き止めるときは職場にたいしてポジティブなイメージを与える言葉が有効です。
そのような発言に説得力を持たせるためにも、上記のような不満を改善して「今の職務でも○○できるように体制を変える。ここでもやりたいことができるはずだ」という声をかけてあげましょう。
部下を持っているなら「会社辞めます」と相談してきたときの対応には注意しておきたいものです。場合によっては本人だけではなく、周囲の退職すら促進してしまうかもしれません。まずは話を聞き、職場に抱いている思いにたいしてベストなアプローチをしていきましょう。