一流の営業マンはただ商品説明するだけではありません。
さまざまなテクニックを駆使して、顧客の心を掴んでいます。その中には以下のように広く知られたものもたくさんあるようです。
概要
ミラーリングは名前のとおり、鏡のように対象の動作を真似することを意味します。他にも、「ペーシング」「チューニング」といった名前があります。これらは相手にたいして尊敬や好意を抱いていると無意識に起こるもので、意図的におこなうことで親近感を抱かせられます。
ビジネスにおいては露骨に同じように動くのではなく、ときどき対象と逆の動きをすることでより効果が上がるという実験結果もあるようです。
単純接触効果とは繰り返し接することで好感度や印象が高まることを指します。たとえば、飲食店に行くといつも同じアルバイトの人が接客していたら、自然とその人にたいして良いイメージを抱いてしまうというものです。
ビジネスにおいては新規開拓を目的として活用されています。1回目の訪問で冷たく断られても、何度か通ってみると受け入れてもらえることがあります。また、商品販売後も定期的に通うことでリピーターになってくれることもあるでしょう。
フット・インザ・ドアは人に頼み事をするときに、まずは本命よりも小さなお願いから始めるというものです。反対に、ドア・インザ・フェイスは過大な要求から入り、断られた後に本来の目的を果たすものです。
これらは相反するもので、使い分けが重要となります。一般に、頼られるといい気になってしまう相手にたいしては前者、お願いを断るたびに罪悪感を覚えてしまう相手にたいしては後者が有効だとされています。
ローボール・テクニックは相手が受け取りやすい好条件な提案を投げ、それを承諾した後に付加条件をつけるというものです。野球の低い球がとても取りやすいことから名付けられた名称です。
たとえば、「この商品には高額のキャッシュバックがあります」と、買い手にとって魅力的なローボールを投げます。そしてそれを承諾した後に、「このサービスを受けるためには付属のオプションを買わなければなりません」と加えるものが挙げられます。
ラポート・トークとは心情や感覚など情緒ある内容の話を指します。これはフランス語から来ており、調和や信頼関係によって心に橋がかかった状態のことを表すようです。本来、商品は客観的に説明すべきだという常識があります。しかし、買い手も人間であり、ときには感情にはたらきかけることも有効です。
ただし、これは適度さが重要となります。すべてを主観的に話していれば売上は見込めないでしょう。あくまでも客観的に話すレポート・トークをベースとして、上手に織り交ぜていきましょう。
できる営業マンは顧客の心を掴むことが巧みです。これはただ何となく話しているのではなく、確立されたテクニックを駆使しているためです。今まで業績が伸び悩んでいた方は、まずは上記のようなものを実践してみましょう。