成功を夢見る方にありがちなことが「何でもできる人材になろう」と思うこと。
このような考えは捨てましょう。人に与えられた時間は有限です。
それを無駄遣いすることのないように、できること、できないことをはっきりさせることが大切です。
概要
スキルは一点特化を心掛けましょう。何でもそこそこにしかできないゼネラリストは、年齢を重ねてもそこそこの役職にしかなれません。どのような業界でも、本当に活躍するのはある1つの分野を突き詰めたスペシャリストです。
まずは、自分が何を目指すのか明確にビジョンを固めることが大切です。できれば20代である程度固めておきたいところですが、いつ始めても遅過ぎるということはありません。
本当に必要なもの以外のスキルは、ビジネスパーソンとして最低限のラインをキープ。その後は時間が空いた時や本命が伸び悩んだ時などに少し育ててあげるだけで十分です。
このようなできることの明確化は、けっして長期的な目線でのみメリットがあるわけではありません。下記のように日々の業務においても、得られる恩恵があります。
たとえば、「営業のスペシャリスト」として認知されている方に開発業務を頼む方はいないはず。できることが明らかになっていると、専門の仕事ばかりが寄越されるようになります。相手としても、「営業ならこの人!」という信頼感と安心感があります。
そして、万が一開発の業務を依頼されても「専門外ですので」と断ることが容易です。仮にそれが原因で退職することになっても、営業のスペシャリストとして引く手数多でしょう。
ゼネラリストを目指すと、精神的な隙が生じます。たとえば、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」という焦り、「いざとなったらこの分野を捨てれば良いや」という甘えなどです。
「この道一本で食っていくんだ」という覚悟を持ったスペシャリストには、そのような隙はありません。業務、自己研鑽共に妥協せず、集中して取り組めるようになります。
できることを明確化する時に大切なことは、絶対に他人に決めさせないことです。意見を聞くこと自体は大切かもしれませんが、それを鵜呑みにはしないこと。最後は自分の判断で決めましょう。
他人はあなたの人生に責任を持ちません。万が一失敗した場合でもそれは同じこと、「あの時、あんなことを言ったせいで!」と訴えることもできず、自分が目も当てられない状態になるだけです。
自分が決めたからこそ行動に責任を持ち、成功した時には大きな達成感が得られるでしょう。
「これはできる、これはできない」と明確化することは、けっして自分勝手ではありません。ビジネスパーソンとして成功するためにも、有意義な人生を送るためにも大切なことです。
また、それでビジネスが成功すれば、たくさんの顧客に貢献できることになります。このことから、できること、できないことを明らかにすることは他人のためにもなる行為です。