ビジネスにも活用されている「割れ窓理論」とは?

職場環境を改善するために割れ窓理論を取り入れてみましょう。

会社は放っておくとどうしても雰囲気が緩んでしまうものです。

規律を保って業績をアップさせるためには、細かく手を入れていく必要があります。

元々は凶悪犯罪を抑止するために作られた割れ窓理論

割れ窓理論は元々アメリカの犯罪学者が発案したものです。建物の窓が1つ割れていても、それは何百枚とある内の1枚のため管理者はあまり気にしません。しかし、この状態を放っておいてしまうと周囲の人が「誰も気にしていないんだな」と認識し、やがては他の窓も割られてしまいます。

このことから、ごみをポイ捨てした、街頭ポスターに落書きしたなどの些細な秩序違反行為であっても、しっかりと取り締まることが重要だということになります。実際に治安が悪かったニューヨークにおいて、地下鉄の落書きを徹底的に清掃することで凶悪犯罪の件数が激減したという事例があります。

ビジネスの場でも広く活用されている

割れ窓理論は世界の名立たる企業でも広く使われています。

たとえば、アップル社は1990年代に業績不振に陥っていた時期があります。この原因の1つは社員が皆好き勝手に仕事していたことです

。そこで、スティーブ・ジョブズは最初に遅刻の厳罰化などの規律を徹底して整備しました。

また、テーマパークで有名なディズニーリゾートでは、園内の汚れや破損の修繕を迅速に行っています。これにより、従業員だけでなく来客者のマナーも良くなったと言われています。

反対に、儲かっていない会社は電話応対ができない、マナーが悪い、オフィスが汚いなど割れた窓が大量に発生しているという指摘があります。このことから、単に社風だけでなく会社の実力にも関わってくる大切な理論だと言えます。

身近なところから改善していくこと職場環境と業績が回復

割れ窓理論は簡単なところから始められます。以下のように、当たり前のことを徹底的に行うよう指導してみましょう。

・挨拶をしっかりする
・デスクの整理
・社内の掃除
・時間や納期の厳守

「最近社風が乱れているな」と感じたら割れ窓が発生しているかもしれません。「これぐらい大丈夫だろう」と軽い規律違反の積み重ねが今の状態を招いています。雰囲気が緩んでいるだけでなく、業績も落ちかねない危険な状態です。改善するためには、細かなところでも逐一取り締まっていくことが大切です。

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