長くコートを使っていると、だんだんと至るところに毛玉が出てきます。
あまり気にしない方が多いかもしれませんが、みっともなく見えて良いものではありません。
見た目も気にするビジネスパーソンならしっかりケアしておきたいところです。
概要
毛玉を取る方法はたくさんありますが、その中でも本当に良いものはかぎられています。それを判断するには、そもそもどうして毛玉ができるのかを知らなければいけません。
そもそもの原因は着用中や洗濯などで摩擦が加わることにあります。表面の繊維がほつれて毛羽立ち、それが絡まってできたものが毛玉です。つまり、取る時はできるだけ摩擦を起こさず、毛羽立った部分だけを取り除くような方法が良いというわけです。
以下は主婦などが考案した、いわゆる「裏技」的な方法ばかりです。奇抜な発想から、「斬新だ」と過大評価されることがほとんど。しかし、実際には生地を痛め付けるような悪手ばかり。素人の発想は信用しないほうが良いということでしょう。
もっとも多くの方がやってしまいがちなNG例です。繊維を引っ張ることで毛羽立ちが増えて、余計に毛玉を増やしてしまいます。
水回りでよく使われているスポンジの硬いほう、もしくは紙ヤスリで生地の表面を優しく撫でるという方法です。毛玉の部分を削り取ろうという発想でしょう。
しかし、実際には生地に余計な摩擦を与えています。一時はよくなっても、その後すぐに大量の毛玉が現れるでしょう。
食品を保存するラップの箱にはカッターが付いており、それで毛玉を切り取ろうという発想です。カッターが大きいため、大量の面積を1度で処理できる点が魅力のようです。
しかし、実際は切れ味が不足しており、繊維を引っ張って余計に毛羽立たせてしまいます。
ネット上にはたくさんの情報が流れていますが、結局のところ正しい方法は以下の3つだけです。
手で引っ張らないように注意すれば、生地を痛めることがありません。効率はけっして良くありませんが、もっとも安全な方法です。
メーカーが販売している毛玉クリーナーの中には、繊維を引っ張らずにカットしてくれるものがあります。価格はだいたい2,000円ぐらいです。安全性と効率のバランスを考えればベストな方法でしょう。
注意点は、100円均一で売られているような安いものを使わないこと。生地を擦って取る方式のものは、余計な摩擦を生んでいます。
裏技的な方法の中で唯一正解に近いものです。使い捨てのカミソリで生地の表面を優しく撫でて、毛玉を刈り取ります。食品用ラップのカッターと違って切れ味があるため、繊維を引っ張ることがありません。
ただし、切れ味が強過ぎるため、扱いを間違えると穴を開けてしまうことも。自信がないなら、最初から上記2つの方法を取ったほうが無難です。
ネット上にはたくさんの毛玉取り法がありますが、どれも生地を痛めかねない危険なものばかり。裏技的なものを使うよりも、正攻法で処理したほうがコートのためになります。