教育はそれぞれの国で大きな違いが見られます。
たとえば、その1つとして挙げられるものが学期。
日本では4月に入学し、1年を過ごします。しかし、このような体制を取っているところは世界でも稀です。
概要
アメリカの学期制は大きく分けて以下の2つがあります。どちらも、秋に入学して初夏に卒業するという流れです。
日本語で言うと2学期制のことで、以下のように学期が分けられています。
秋学期:9~12月
春学期:1~5月
春から秋にかけて大きな空白があるように見えますが、その期間はサマースクールが開かれており、夏学期と呼ばれることが多いようです。
4学期制を意味し、以下のような学期分けがされています。
秋学期:9~12月
冬学期:1~3月
春学期:3~6月
夏学期:6~8月
Trimesterとは、日本語で3学期制を意味します。この点は日本と同じです。しかし、入学する時期は秋で、卒業が夏になります。この点はアメリカと同じです。学期の分け方は以下のように、だいたい日本と同じものです。
秋学期:9~12月
春学期:1~3月
夏学期:4~7月
日本の学校は春に入学します。この点は大きな違いになります。
この理由は、主に政策によるものです。政府の会計年度が4~3月となっており、また軍隊の入隊が4月に行われることから、それに合わせる形で学校の学期も変わりました。それ以前、明治時代初期の高等教育では、西洋に倣って9月入学が主流だったようです。
帝国大学を始めとする一部の学校は9月入学を続けていたものの、やがては他と同じく4月に変わっていきました。
高い技術力と豊富な人材を誇る日本ですが、上記のような教育体制のせいで日本人が海外に留学しにくい、また海外の学生が日本に来にくいと言われています。
たとえば日本の学生がアメリカに留学する場合、日本では3月に卒業するが、海外では9月頃に入学することになります。
しかし、これでは6ヶ月ほどの空白が空いてしまうことに。また、卒業が6月頃ですから、日本で就職する場合は4月頃まで再び待たなければならないことにもなります。
ほとんどの方が当たり前のように過ごしてきた3学期制ですが、グローバルな視点で見ると色々と不便が多いようです。そのため、「日本も秋入学にするべきだ」「クォーター制を取り入れるべきだ」などの声も上がっています。
しかし、それには小中高大と全ての学校のみならず、就職活動についても手を入れなければならないことに。あまりに手間が掛かることから、いまだ実現はされていません。
多大なコストを出してでも改正していくか、それとも現状を維持していくか。どちらが未来の人材のためになるのかは、いまだに議論が尽きません。