的確な行動をするためには、的確な状況判断が必要になります。
的外れなことをしないためにも、物事を正しく分析する力はビジネスパーソンに必須でしょう。
概要
分析力がないと行動にどのような影響を与えるのか。以下はその例です。新社会人から経営層にいたるまで、さまざまなポジションで大切なスキルだということが分かるはずです。
普段の業務において、何度も同じような失敗を繰り返す方がいます。これは「どうしてミスをしたのか」「どうすればミスがなくなるのか」ということを分析できていないからです。
「頑張って直す」「気を付ければ何とかなる」という曖昧なことしか考えられず、結局適切な行動につなげられていません。
新規プロジェクトを打ち出すも、多大なコストを出して結局売上はほとんど出ずということがあります。
このような時、だいたいは「これならいけると思う」という曖昧な根拠で推し進めています。出たとこ勝負で挑めば、失敗だって高い確率で起こり得るでしょう。「このプロジェクトの成功率はどれぐらいか」を分析できていれば、避けられた事態かもしれません。
分析力という言葉はさまざまな能力が合わさって成り立っています。たとえば、以下のようなものが挙げられるでしょう。どれか1つでも欠けてしまえば、ビジネスで使える分析にはなりません。
特に分析力がない方は、論理のつながりを甘く見がちです。たとえば、「ライバル会社でこの商品が売れた。それなら、自社でも同じ商品が売れるはず」という考え。かならずしも、ライバル会社が成功したからと言って自社も成功するとはかぎりません。
このような甘い論理を分析に持ち出すようでは、成功は遠い話でしょう。
分析に数字はつきものです。数式を見るだけで拒否反応を示すのでは到底やってはいけないでしょう。
特に大切なことは「比較」です。たとえば、「見込み客は1万人、これならいける」という考えは甘すぎます。ライバル会社は10万人も100万人も顧客を得ているかもしれないためです。
物事の内容が複雑になるほど、分析に多大な時間が掛かります。たくさんの計算をする時に、手作業でしていては非効率的ですし、間違う可能性もあります。ツールを使えばより効率的に、高精度になります。
分析は、けっして「やっておしまい」というものではありません。そこから正しい行動を導き出し、実行に移す必要があります。
そこで肝になるものがプレゼンテーション。どれだけ正確な分析ができても、意見が却下されてしまえば意味がないためです。他人を納得させるところまでが分析力と考えましょう。
物事を正しく分析できているビジネスパーソンはあまり多くはないでしょう。だからこそ、鍛えられれば大きな武器になります。一朝一夕で身に付けられるものではありませんから、日々の研鑽で意識するようにしてみましょう。