営業の手法は日々進化しています。ベテランや科学者だけでなく、専門外の人や素人などなどさまざまな方が方法を考案しており、その中には相反するものも。
しかし、1つの方法に囚われず、貪欲に知識を取り入れ実践していくことは大切でしょう。
比較的新しく考案されたマイナーな手法として、バースデーマーケティングというものがあります。
概要
バースデーマーケティングの鍵となるものは、名前のとおり誕生日です。東洋哲学をルーツにしており、人は生まれた日によって「SUN」「EARTH」「MOON」の3つの内どれかにかならずカテゴライズされるとされています。
要は、自分と顧客がどのタイプに属しているかを分析し、それぞれのパターンに応じて適したアプローチを取るという営業手法です。各人にたいして最適な人付き合いができることから、集客だけでなくファン作りなどもできるとされています。
バースデーマーケティングはかならずしも上手くいくとはかぎりません。誕生日を元に相手の属性を決め付けるということは、占いなどにかぎりなく近いものがあります。オカルトで儲かるのなら誰も苦労しないはずです。
また、何億といる人間をたった3種類に分けてしまうこともかなり無理がある方法です。血液型ですら4種類ですが、それを使って本気で人をはっきり分けられると思っている方はごく少数でしょう。
バースデーマーケティング自体はけっしておすすめできない手法です。上記のように、あまりに根拠が乏しく、また方法がデフォルメされ過ぎています。しかし、顧客の属性を見て営業手法を変えるという考えはとても有効です。
がむしゃらに外回りをしていて成果が出せなかった方にとって、考え方の大きな指標となるでしょう。どのように実践するかの具体例は以下のとおりです。
顧客を分類するためには、何よりも先にデータがなければなりません。BtoBなら相手企業の規模や事業内容など調べて分かることから、口癖や営業の成否など実際の出来事までさまざまな情報を集めてみましょう。
一見「意味がないだろう」という内容にも、驚くような相関関係があるかもしれません。分析のためには、とにかくデータが必要になります。最初は営業成果が上がらないかもしれませんが、数が揃うまで耐え忍ぶ時期と考えましょう。
十分な数のデータが集まったらいよいよ分類に入ります。とにかくさまざまな視点で分析してみましょう。「お茶を出してくれるところは成功率が高かった」など論理性がないことでも、今後の戦略を組む目安になるかもしれません。
仮説ができたら実践、後は再度データを集めながら修正を繰り返すだけです。分類法が噛み合った瞬間に驚くほどの成果が出せる点がこの方法の特徴です。
一見役に立ちそうにない営業手法の中にも大切なエッセンスが含まれていることがあります。バースデーマーケティングからは、データを集めて分析する重要性が読み取れます。これは営業だけでなく、管理職の部下指導などにも有効なテクニックです。