親しみの感情というものは人間関係においては必須ですが、仕事上では軽視されがちな面もあります。
しかし相手に共感することは、ビジネス上で欠かせない要素。
相手の気持ちや意見を肯定し寄り添う姿勢というのは、相手に信頼感や安心感を与えるものです。
共感力を高めることが「話をきちんと聞いてくれる人」「信頼できる人」という印象につながるため、リーダーシップを取る上で必須のスキルといえるでしょう。
本日は共感力を身につけるための4つの秘訣について紹介します。
相手の話をいわゆるオウム返しで繰り返すことを「バックトラッキング」と呼びます。
カウンセラーの技法としても使われるこのスキルは、共感力を磨くための基本といえます。
「最近、忙しい日が続いてほとんど眠れていなくて……」
という言葉に対して、「そうですか」という返事をするのではなく、
「眠れない日が続いてしまうのは辛いですよね」と返すことで、親近感を持ってもらいやすくなります。
ポイントは、ただ闇雲に相手が言ったことを繰り返すのではなく、相手の思いや感想を汲み取っていくことが大切です。相手の内容を要約したり別の言葉で表現することも効果的です。
共感力を高めるために、意識して聞き役に徹するように心がけてみましょう。
1対1での会話の時は、「聞く」を8割、「話す」を2割にするという8:2の割合が聞き上手と言われています。日常的な会話を思い返し、もし「話す」の割合が高いと感じてしまったら、共感力を高めるためにも「聞く」の割合を増やすように意識しましょう。
自分の考えだけに凝り固まってしまうことは、可能性を狭めることにつながります。自分の価値観だけで考えるのではなく、相手の価値観にも目を向けることで、モノの見え方も変わってきます。
同僚や部下に対して意見を述べる時は、相手の価値観を壊さないことを意識しましょう。意見の違う相手に対しても苦手意識を持たず、相手の意見を尊重することが肝心です。
会話の内容だけではなく、相手のしぐさや声色、姿勢や動きなどにも注目してみましょう。
相手の主張の裏側にあるものを汲み取った上で共感することで、相手は「心が通じた」と感じることができます。話の内容だけではなく、相手を見るということも忘れてはなりません。
ビジネスの現場には、さまざまな考え方や方針を持つ人がいます。
意見を衝突させるのではなく、相手を理解し共感しようという姿勢が、チームワークやリーダーシップに欠かせません。同僚や部下の心を掴んで「共感力」を養い、組織の連携をより一層強化していきましょう。