管理職はフィーリングでは務まりません。何事にたいしても、客観的な説得力を持たせることが必要です。
そのためにまず大切なことが、戦略を立てることです。
一口に戦略と言っても、どのように立てるものかピンとこない方が多いかもしれません。
組織によって独特のフレームワークを築いていることもありますが、一般的には以下のように3つの軸で成り立っています。
概要
企業内の行動はあらゆるものに目的が存在します。
1つ1つにたいして「それをすることによって、どのようになりたいのか」というビジョンを明確にすることは必須です。
それ以外にも、以下のような要素を検討する必要があるでしょう。
管理職なら特に、自分の頭の中で完結していないか気を付けましょう。どのようなモチベーションで取り組むのかは、関わっている全員が共有しなければなりません。
ビジョンが独りよがりだと、部下は付いてきません。策定したものにどれだけ社員が関わっているかも大切です。
「何となく」で策定するビジョンに価値はありません。分析と情報収集を行い、客観的視点に基づいて決めます。
他の部署や会社、国などが抱いているビジョンと衝突が起きる内容では、実現は難しくなります。
会社にはクリアすべき課題がたくさんあります。しかし、全部に手を付けていては運営が成り立ちません。「今はどれについてアプローチすべきなのか」というイシューが重要になります。
曖昧な根拠でイシューを決めるのはNGです。明確な根拠とプロセスで設定する必要があります。
戦略を立てても、実現できなければ意味はありません。机上の空論にならないよう実践可能な仕組み、つまりはメカニズムを組み立てる必要があります。
どのように取り組むのかという問いにたいして「頑張る」と答える戦略は無価値です。明確な手順を踏んで実現できるものこそ意味があります。
戦略が「絵に描いた餅」で終わることがよくあります。実践するための工数は十分か、設備は足りているかなどを考え、理想論で終わることがないようにします。
多大なコストを掛けて効果があまりなかったら、やらないほうがマシかもしれません。どれだけの効果が見込めるのかは、事前にしっかり分析する必要があります。
管理職には戦略的視点が大切です。これは前線で働いていた時には意識していない部分です。どのような業務にたいしても、「ビジョン」「イシュー」「メカニズム」の3つの軸を中心に考えていくことを心掛けましょう。