「コミット」「リソース」「ゼロベース」など、近年当たり前のように使われる横文字のビジネス用語。
より近い意味を伝えるために使われますが、実は誤った使い方をしている場合もあります。
今回は一例をあげて、横文字のビジネス用語の正しい意味や使用法について紹介します。
資源を表すリソースは様々な業界で使われており、人的な資源や時間・経営資源などを表すなど一般にも浸透している代表的な横文字のビジネス用語の一つとなっています。また容量を意味するキャパシティもよく利用される言葉で、略してキャパと表現されることもあります。
一方で「グローバル」という言葉は、一般に浸透しニュアンスが伝わりやすくても本来の意味では伝わりにくい言葉です。グローバルはglobe(球体としての地球)から来たもので、国家や地域の垣根を超えて世界を一つとして考えることを示しています。
国際化と日本語で表現してしまうと、誤った印象を与えてしまうケースもあるのです。
計画や予定を意味する「アジェンダ」や約束や決意表明を意味する「コミット」といった言葉は、見かける頻度は増えてきました。ですが、一度聞いただけでは意味が伝わりにくい用語です。意味を知らない相手に説明する労力や、調べてもらう負担がかかる可能性がでてきます。
また賛成や肯定を意味する「アグリー」は、英語の意味合いからすると反対の意味ではディスアグリーになります。ですが、日本人のビジネスパーソンは「アグリーではない」と遠回しな表現をしがちです。
アグリーには、多少発音が異なるだけで「醜い・見苦しい」を意味する単語にもなります。カタカナでは同じ表現になってしまうため、外国人の前で発音する際には注意が必要です。
やむを得ない場合を除いて、できるだけ日本語で表現した方が伝わりやすいということでしょう。むやみに多用しないことも重要なポイントなのです。
一般的に使用されていると思われがちな横文字のビジネス用語ですが、認識の度合いは人や業界によって異なってきます。
誤用や細かな意味のすれ違いが生じるため、多用は禁物と言えるでしょう。むやみに言葉を難しくしてしまうことで、仕事を阻害する可能性もあります。
状況を考慮して本当に横文字のビジネス用語が必要であるかを考え、相手に伝わる分かりやすい言葉を使うようにしてみてはいかがでしょうか。