「USCPA」という資格はご存知でしょうか?
正式名称は「U.S. Certified Public Accountant」と呼ばれ、日本語では「米国公認会計士」を表します。
アメリカでは単に「CPA」と呼ばれるのですが、日本では国内の公認会計士と区別するために、USCPAと呼ばれることが一般的です。
今回は、USCPAという資格について紹介します。資格を取得する方法や資格ホルダーのメリットについてもお届けしていきます。
USCPAの資格を取得した方は、全世界に約39万人います。
基本的に監査や税務関連の専門職に就職しており、外資系のコンサルティング会社でも相応のポジションを与えられることが多いです。
現在では入社時にUSCPAの知識を求める企業も増えてきているため、注目されている資格と言えるでしょう。
アメリカの公認会計士の試験の内容は丸暗記の知識を問うものだけではなく、論点を体系的に理解していることが求められます。
試験は4つの必須科目で構成されており、それぞれの科目毎に合格しなくては資格を取得できません。4つの科目は以下の通りです。
・FAR(Financial Accounting & Reporting = 財務会計)
内容:財務会計、公会計、財務分析など
・BEC(Business Environment & Concepts = 企業経営環境・経営概念)
内容:管理会計・原価計算・予算統制・経済学・ファイナンス・ITなど
・AUD(Auditing & Attestation = 監査および諸手続き)
内容:監査・内部統制など
・REG(Regulation = 諸法規)
内容:税法・商法・ビジネスフローなど
2004年4月以降、試験がコンピュータ入力方式となりました。受験者はコンピュータのモニター画面に出題される問題に対して解答を入力します。出題される問題は受験者ごとに異なるため、出題の傾向でヤマを張らずにまんべんなく勉強することが重要です。
USCPAの資格は、他の国との相互承認制度を設けております。USCPAの資格ホルダーは、オーストラリアやカナダ・香港といった国で、新たに現地での資格を取得する必要がありません。世界で活躍することができるのです。
ビジネスパーソンが知っておくべき知識を専門的な視点から学ぶことができます。経営的な分野でプロフェッショナルな知識を有しているため、会社内でも希少性が高い存在となることでしょう。
USCPAは、アメリカを中心にグローバルな活躍ができることを証明できる資格です。転職やキャリアアップを試みる際は、外資系の企業を中心に資格ホルダーであることを高く評価してくれます。特に外資系の場合は何かしらの肩書を持っているとマネージャー以上のポジションに採用されやすくなります。
USCPAに合格するために必要な学習時間は、講義時間を含めて約1000時間です。社会人の方にとっては仕事をしながら受験対策を考えるとなると、膨大な時間のように感じるかもしれません。
ただ、USCPAは1科目ごと受験することが可能です。
1科目を合格するための学習時間はおよそ250時間~300時間だとされています。
ご自身のペースに合わせるなど、入念に計画を立ててUSCPA取得を目指してみてはいかがでしょうか。