OKRは「目標と主な結果(Objective and Key Result)」を意味します。
より効率的な組織活動とコミュニケーションを実現するためのシステムですが、適切な使い方でないと効果が見込めません。
OKRの要素は大きく分けて2つです。
Objectiveは達成すべき目標のことを指します。これはチャレンジ要素が含まれるような大胆なものを設定すると良いと言われています。
反対に、普通に取り組んでいれば達成できるような簡単なものでは効果がありません。目安としては全力を出しても6〜7割ぐらいがちょうど良いとされています。
Key Resultは結果のことを指します。「大体できた」「あまりできなかった」ではなく、定量的かつ客観的に見る必要があります。1つの目標にたいして、4つ以内の評価法を設定しましょう。これらの取り決めは独断ではなく、入念なミーティングを行った上で決めなければなりません。
一定の期間を迎えたら目標をどれだけ達成できたかを評価します。その結果次第で、決め方を見直し、取り組み方の改善、人員配置の変更などの対応を取っていきます。この内容は徹底的に話し合うことが推奨されています。
上記のような指標を会社やチーム、個人など各所に取り入れることで、「何をすべきなのか」という視点がクリアになります。
また、決定したものを社内に公表することで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
OKRはけっして「達成できなかったから駄目だ」と結果に重きをおくものではありません。ゴール設定や取り組み方、人員体制などの見直しに注力しましょう。1番のNGは人事に直結させることです。確実に達成させようと簡単なものしか立てず、意味がなくなってしまいます。
OKRはいくつも作ってはいけません。やるべきことをクリアにすることが本来の目的であり、何十個もゴールがあると結局どれに手を付ければ良いのか分からなくなってしまうためです。明確な決まりはありませんが、会社やチームなら5個ぐらい、個人なら3個ぐらいをボーダーにすると良いでしょう。
組織のフォーカスを絞る、コミュニケーションを円滑化するなどの目的でOKRを導入してみましょう。難しいフレームワークなどを必要としないため、始めること自体は簡単です。しかし、適切な使い方でないと効果が期待できないため、正しい知識は必須となります。